プラグインの作成
プラグインとは、 言語/ツールのバージョン管理をサポートするための実行スクリプトを含めたGitリポジトリのことです。 これらのスクリプトは、asdf list-all <name>
やasdf install <name> <version>
などの機能をサポートするコマンドを使って、 asdfによって実行されます。
クイックスタート
オリジナルのプラグインを作成するには、次の2つの方法があります:
- asdf-vm/asdf-plugin-templateリポジトリを使用し、 デフォルトのスクリプトが実装されたプラグインリポジトリ(名前は
asdf-<tool_name>
)を 生成 します。 生成できたら、 そのリポジトリをクローンしてsetup.bash
のスクリプトを実行し、 テンプレートを対話的に更新していきます。 asdf-<tool_name>
という名前のリポジトリを自分で立ち上げ、 以降に記載されている必要なスクリプトを実装します。
プラグインスクリプトの鉄則
- スクリプト内で他の
asdf
コマンドを呼び出してはいけません。 - シェルのツール/コマンドへの依存関係を小さく保つようにしてください。
- 移植性のないツールやコマンドフラグの使用は避けてください。 例えば、
sort -V
などです。 asdfコアの禁止コマンド一覧もご覧ください。
スクリプトの概要
以下は、asdfから呼び出せるスクリプトの全リストです。
スクリプト | 説明 |
---|---|
bin/list-all 必須 | インストール可能なすべてのバージョンをリストします。 |
bin/download 必須 | ツールの特定バージョンのソースコードまたはバイナリをダウンロードします。 |
bin/install 必須 | ツールの特定バージョンをインストールします。 |
bin/latest-stable 推奨 | 指定されたツールの最新安定バージョンをリストします。 |
bin/help.overview | プラグインおよびツールに関する概要説明を出力します。 |
bin/help.deps | オペレーティングシステムに合わせた依存関係のリストを出力します。 |
bin/help.config | プラグインおよびツールの構成設定一覧を出力します。 |
bin/help.links | プラグインとツールに関連するリンクリストを出力します。 |
bin/list-bin-paths | Shimを作成するバイナリが存在するディレクトリへの相対パスの一覧を出力します。 |
bin/exec-env | ツールのバイナリのShimを実行する前に環境を準備します。 |
bin/exec-path | ツールの特定バージョンの実行ファイルパスを出力します。 |
bin/uninstall | ツールの特定バージョンをアンインストールします。 |
bin/list-legacy-filenames | .ruby-version のような、レガシー構成ファイルのリストを出力します。 |
bin/parse-legacy-file | レガシーバージョンファイルのカスタムパーサーです。 |
bin/post-plugin-add | プラグインが追加された後に実行されるフックです。 |
bin/post-plugin-update | プラグインが更新された後に実行されるフックです。 |
bin/pre-plugin-remove | プラグインが削除される前に実行されるフックです。 |
どのコマンドがどのスクリプトを呼び出すかについては、 各スクリプトの詳細なドキュメントを参照してください。
環境変数の概要
以下は、すべてのスクリプトで使用される環境変数の全リストです。
環境変数 | 説明 |
---|---|
ASDF_INSTALL_TYPE | version またはref です。 |
ASDF_INSTALL_VERSION | ASDF_INSTALL_TYPE に応じてフルバージョンナンバーまたはGit Refの値が入ります。 |
ASDF_INSTALL_PATH | ツールがインストール されている 場所、またはインストール されるべき 場所へのパスです。 |
ASDF_CONCURRENCY | ソースコードのコンパイル時に使用するコア数です。make -j のようなフラグを設定する際に便利です。 |
ASDF_DOWNLOAD_PATH | bin/download によってソースコードまたはバイナリがダウンロードされる場所へのパスです。 |
ASDF_PLUGIN_PATH | プラグインがインストールされている場所へのパスです。 |
ASDF_PLUGIN_SOURCE_URL | プラグインソースのURLです。 |
ASDF_PLUGIN_PREV_REF | プラグインの以前のgit-ref です。 |
ASDF_PLUGIN_POST_REF | 更新後のプラグインのgit-ref です。 |
ASDF_CMD_FILE | ソースとなるファイルのフルパスに解決されます。 |
備考
すべてのスクリプトですべての環境変数が使用できるわけではありません。 以下の各スクリプトのドキュメントで、そのスクリプトで利用可能な環境変数を確認してください。
必須スクリプト
bin/list-all
必須
説明
インストール可能なすべてのバージョンをリストします。
出力フォーマット
スペース区切りのバージョンリストの文字列を出力する必要があります。例えば次のとおりです:
1.0.1 1.0.2 1.3.0 1.4
最新バージョンが末尾にくる必要があります。
asdfコアは各バージョンを1行ずつ表示するため、 いくつかのバージョンは画面外にはみ出る場合があります。
並べ替え
ウェブサイト上のリリースページからバージョンを取得する場合、 提供されている順序は正しいリリース順となっていることが多いため、 そのままの順序を使用することを推奨します。 逆順にしたければ、tsc
をパイプで通すだけで十分です。
どうしても並べ替えが避けられない場合、sort -V
は移植性が無いため、次のいずれかの方法を使用することを推奨します:
- Git sort capabilityを使用する (Git
v2.18.0
以上が必要です) - カスタムソートメソッドを自分で書く (
sed
、sort
、およびawk
が必要です)
スクリプトで使用できる環境変数
このスクリプトに環境変数は提供されません。
このスクリプトを呼び出すコマンド
asdf list all <name> [version]
asdf list all nodejs
: このスクリプトで返されるすべてのバージョンを、 1行ずつリストします。asdf list all nodejs 18
: このスクリプトで返されるすべてのバージョンから、18
で始まるバージョンのみフィルタし、1行ずつリストします。
asdfからの呼び出しシグネチャ
引数はありません。
"${plugin_path}/bin/list-all"
bin/download
必須
説明
ツールの特定バージョンのソースコードまたはバイナリを、指定された場所にダウンロードします。
実装内容
- スクリプトは、
ASDF_DOWNLOAD_PATH
で指定されたディレクトリに、ソースコードまたはバイナリをダウンロードする必要があります。 - 解凍されたソースコードまたはバイナリのみを、
ASDF_DOWNLOAD_PATH
ディレクトリに配置する必要があります。 - 失敗した場合、
ASDF_DOWNLOAD_PATH
ディレクトリ内に何もファイルを配置しないようにしてください。 - 成功した場合、終了コードは
0
としてください。 - 失敗した場合、終了コードは非ゼロとしてください。
レガシープラグイン
このスクリプトはすべてのプラグインで 必須 とされていますが、このスクリプトが導入される以前の"レガシー"プラグインでは、 オプション となっていました。
このスクリプトが存在しない場合、asdfはbin/install
スクリプトがあると想定して、バージョンのダウンロード、かつ、インストールが実行されます。
レガシープラグインのサポートは最終的に削除される予定のため、今後作成するすべてのプラグインでこのスクリプトを含めるようにしてください。
スクリプトで使用できる環境変数
ASDF_INSTALL_TYPE
:version
またはref
です。。ASDF_INSTALL_VERSION
:ASDF_INSTALL_TYPE=version
の場合、バージョンのフルナンバーです。ASDF_INSTALL_TYPE=ref
の場合、Gitのref (tag/commit/branch)です。
ASDF_INSTALL_PATH
: ツールがインストール されている 場所、またはインストール されるべき 場所へのパスです。ASDF_DOWNLOAD_PATH
: ソースコードまたはバイナリのダウンロード先のパスです。
このスクリプトを呼び出すコマンド
asdf install <tool> [version]
asdf install <tool> latest[:version]
asdf install nodejs 18.0.0
: Node.jsのバージョン18.0.0
のソースコードまたはバイナリをダウンロードし、ASDF_DOWNLOAD_PATH
ディレクトリに配置します。 そしてbin/install
スクリプトを実行します。
asdfからの呼び出しシグネチャ
引数はありません。
"${plugin_path}"/bin/download
bin/install
必須
説明
ツールの特定バージョンを指定された場所にインストールします。
実装内容
- スクリプトは、指定されたバージョンを
ASDF_INSTALL_PATH
のパスのディレクトリにインストールする必要があります。 - Shimはデフォルトで、
$ASDF_INSTALL_PATH/bin
内にあるファイルに対して作成されます。 この動作は、オプションのbin/list-bin-pathsスクリプトでカスタマイズできます。 - 成功した場合、終了コードは
0
としてください。 - 失敗した場合、終了コードは非ゼロとしてください。
- TOCTOU (Time-of-Check-to-Time-of-Use)の問題を避けるために、ツールのビルドとインストールが成功したとみなされた場合にのみ、
ASDF_INSTALL_PATH
にファイルを配置するようなスクリプトとしてください。
レガシープラグイン
bin/download
スクリプトが存在しない場合、このスクリプトでは、指定されたバージョンをダウンロード、かつ、インストールをする必要があります。
0.7._
以前と0.8._
以降のasdfコアの互換性を保つために、ASDF_DOWNLOAD_PATH
環境変数が設定されているかを確認してください。 設定されている場合は、bin/download
スクリプトがすでにバージョンをダウンロードしていると想定し、設定されていない場合は、bin/install
でソースコードをダウンロードするようにしてください。
スクリプトで使用できる環境変数
ASDF_INSTALL_TYPE
:version
またはref
です。ASDF_INSTALL_VERSION
:ASDF_INSTALL_TYPE=version
の場合、バージョンのフルナンバーです。ASDF_INSTALL_TYPE=ref
の場合、Gitのref (tag/commit/branch)です。
ASDF_INSTALL_PATH
: ツールがインストール されている 場所、またはインストール されるべき 場所へのパスです。ASDF_CONCURRENCY
: ソースコードのコンパイル時に使用するコア数です。make -j
のようなフラグを設定する際に便利です。ASDF_DOWNLOAD_PATH
: ソースコードまたはバイナリのダウンロード先のパスです。
このスクリプトを呼び出すコマンド
asdf install
asdf install <tool>
asdf install <tool> [version]
asdf install <tool> latest[:version]
asdf install nodejs 18.0.0
:ASDF_INSTALL_PATH
ディレクトリに、 Node.jsのバージョン18.0.0
をインストールします。
asdfからの呼び出しシグネチャ
引数はありません。
"${plugin_path}"/bin/install
オプションスクリプト
bin/latest-stable
推奨
説明
ツールの最新安定バージョンを判定します。このスクリプトが存在しない場合、asdfコアはbin/list-all
の出力をtail
した結果をもとに判定しますが、ツールによってはこれが望ましくないことがあります。
実装内容
- スクリプトは、ツールの最新安定バージョンを標準出力する必要があります。
- 非安定版やリリース候補版は除外されるべきです。
- フィルタクエリは、スクリプトの第1引数で提供されます。このクエリは、バージョン番号やツールプロバイダによる出力をフィルタするために使用されるべきです。
- 例えば、rubyプラグインでの
asdf list all ruby
の出力は、jruby
やrbx
、truffleruby
などの多くのプロバイダのRubyバージョンをリストアップします。ユーザが提供したフィルタは、セマンティックバージョンやプロバイダをフィルタするために、プラグインで使用できます。> asdf latest ruby 3.2.2 > asdf latest ruby 2 2.7.8 > asdf latest ruby truffleruby truffleruby+graalvm-22.3.1
- 例えば、rubyプラグインでの
- 成功した場合、終了コードは
0
としてください。 - 失敗した場合、終了コードは非ゼロとしてください。
スクリプトで使用できる環境変数
ASDF_INSTALL_TYPE
:version
またはref
です。ASDF_INSTALL_VERSION
:ASDF_INSTALL_TYPE=version
の場合、バージョンのフルナンバーです。ASDF_INSTALL_TYPE=ref
の場合、Gitのref (tag/commit/branch)です。
ASDF_INSTALL_PATH
: ツールがインストール されている 場所、またはインストール されるべき 場所へのパスです。
このスクリプトを呼び出すコマンド
asdf global <tool> latest
: ツールのグローバルバージョンとして、当該ツールの最新安定バージョンにセットします。asdf local <name> latest
: ツールのローカルバージョンとして、当該ツールの最新安定バージョンにセットします。asdf install <tool> latest
: ツールの最新安定バージョンをインストールします。asdf latest <tool> [<version>]
: オプションのフィルタに基づいて、ツールの最新バージョンを出力します。asdf latest --all
: asdfによって管理されているすべてのツールの最新バージョンと、それらがインストールされているかどうかを出力します。
asdfからの呼び出しシグネチャ
このスクリプトは、フィルタクエリという1つの引数を受け取ります。
"${plugin_path}"/bin/latest-stable "$query"
bin/help.overview
説明
プラグインおよび管理されているツールに関する概要説明を出力します。
実装内容
- このスクリプトは、プラグインのヘルプを表示するために必要です。
- ヘッダはasdfコア側で表示するため、スクリプト内では表示しないでください。
- 自由な形式のテキストで出力して構いませんが、短い1段落程度の説明が理想です。
- コアとなるasdf-vmドキュメントですでに説明されている情報は出力しないでください。
- オペレーティングシステムと、インストールされているツールのバージョンに合わせて出力を調整する必要があります(必要に応じて、
ASDF_INSTALL_VERSION
およびASDF_INSTALL_TYPE
環境変数の値を使用してください)。 - 成功した場合、終了コードは
0
としてください。 - 失敗した場合、終了コードは非ゼロとしてください。
スクリプトで使用できる環境変数
ASDF_INSTALL_TYPE
:version
またはref
です。ASDF_INSTALL_VERSION
:ASDF_INSTALL_TYPE=version
の場合、バージョンのフルナンバーです。ASDF_INSTALL_TYPE=ref
の場合、Gitのref (tag/commit/branch)です。
ASDF_INSTALL_PATH
: ツールがインストール されている 場所、またはインストール されるべき 場所へのパスです。
このスクリプトを呼び出すコマンド
asdf help <name> [<version>]
: プラグインおよびツールのドキュメントを出力します。
asdfからの呼び出しシグネチャ
"${plugin_path}"/bin/help.overview
bin/help.deps
説明
オペレーティングシステムに合わせた依存関係のリストを出力します。依存関係を1行ごとに出力します。
git
curl
sed
実装内容
- このスクリプトの出力を考慮するために、
bin/help.overview
を用意する必要があります。 - オペレーティングシステムと、インストールされているツールのバージョンに合わせて出力を調整する必要があります(必要に応じて、
ASDF_INSTALL_VERSION
およびASDF_INSTALL_TYPE
環境変数の値を使用してください)。 - 成功した場合、終了コードは
0
としてください。 - 失敗した場合、終了コードは非ゼロとしてください。
スクリプトで使用できる環境変数
ASDF_INSTALL_TYPE
:version
またはref
です。ASDF_INSTALL_VERSION
:ASDF_INSTALL_TYPE=version
の場合、バージョンのフルナンバーです。ASDF_INSTALL_TYPE=ref
の場合、Gitのref (tag/commit/branch)です。
ASDF_INSTALL_PATH
: ツールがインストール されている 場所、またはインストール されるべき 場所へのパスです。
このスクリプトを呼び出すコマンド
asdf help <name> [<version>]
: プラグインおよびツールのドキュメントを出力します。
asdfからの呼び出しシグネチャ
"${plugin_path}"/bin/help.deps
bin/help.config
説明
プラグインおよびツールで設定必須または任意設定可能な構成設定一覧を出力します。例えば、ツールのインストール・コンパイルに必要な環境変数やその他フラグについて説明します。
実装内容
- このスクリプトの出力を考慮するために、
bin/help.overview
を用意する必要があります。 - 自由な形式のテキストで出力できます。
- オペレーティングシステムと、インストールされているツールのバージョンに合わせて出力を調整する必要があります(必要に応じて、
ASDF_INSTALL_VERSION
およびASDF_INSTALL_TYPE
環境変数の値を使用してください)。 - 成功した場合、終了コードは
0
としてください。 - 失敗した場合、終了コードは非ゼロとしてください。
スクリプトで使用できる環境変数
ASDF_INSTALL_TYPE
:version
またはref
です。ASDF_INSTALL_VERSION
:ASDF_INSTALL_TYPE=version
の場合、バージョンのフルナンバーです。ASDF_INSTALL_TYPE=ref
の場合、Gitのref (tag/commit/branch)です。
ASDF_INSTALL_PATH
: ツールがインストール されている 場所、またはインストール されるべき 場所へのパスです。
このスクリプトを呼び出すコマンド
asdf help <name> [<version>]
: プラグインおよびツールのドキュメントを出力します。
asdfからの呼び出しシグネチャ
"${plugin_path}"/bin/help.config
bin/help.links
説明
プラグインとツールに関連するリンクリストを出力します。リンクを1行ごとに出力します。
Git Repository: https://github.com/vlang/v
Documentation: https://vlang.io
実装内容
- このスクリプトの出力を考慮するために、
bin/help.overview
を用意する必要があります。 - リンクを1行ごとに出力してください。
- 形式は以下のいずれかである必要があります:
<title>: <link>
- または
<link>
のみ
- オペレーティングシステムと、インストールされているツールのバージョンに合わせて出力を調整する必要があります(必要に応じて、
ASDF_INSTALL_VERSION
およびASDF_INSTALL_TYPE
環境変数の値を使用してください)。 - 成功した場合、終了コードは
0
としてください。 - 失敗した場合、終了コードは非ゼロとしてください。
スクリプトで使用できる環境変数
ASDF_INSTALL_TYPE
:version
またはref
です。ASDF_INSTALL_VERSION
:ASDF_INSTALL_TYPE=version
の場合、バージョンのフルナンバーです。ASDF_INSTALL_TYPE=ref
の場合、Gitのref (tag/commit/branch)です。
ASDF_INSTALL_PATH
: ツールがインストール されている 場所、またはインストール されるべき 場所へのパスです。
このスクリプトを呼び出すコマンド
asdf help <name> [<version>]
: プラグインおよびツールのドキュメントを出力します。
asdfからの呼び出しシグネチャ
"${plugin_path}"/bin/help.links
bin/list-bin-paths
説明
ツールの特定バージョンにおける、実行ファイルが含まれるディレクトリの一覧を出力します。
実装内容
- このスクリプトが存在しない場合、asdfは
"${ASDF_INSTALL_PATH}"/bin
ディレクトリ内にあるバイナリを探し、そのバイナリ向けのShimを作成します。 - 実行ファイルが含まれるディレクトリのパスをスペース区切りで出力してください。
- パスは
ASDF_INSTALL_PATH
からの相対パスである必要があります。例えば、次のような出力となります:
bin tools veggies
以上の場合、下記ディレクトリ内のファイルへのShimを作成するよう、asdfへ指示されます:
"${ASDF_INSTALL_PATH}"/bin
"${ASDF_INSTALL_PATH}"/tools
"${ASDF_INSTALL_PATH}"/veggies
スクリプトで使用できる環境変数
ASDF_INSTALL_TYPE
:version
またはref
です。ASDF_INSTALL_VERSION
:ASDF_INSTALL_TYPE=version
の場合、バージョンのフルナンバーです。ASDF_INSTALL_TYPE=ref
の場合、Gitのref (tag/commit/branch)です。
ASDF_INSTALL_PATH
: ツールがインストール されている 場所、またはインストール されるべき 場所へのパスです。
このスクリプトを呼び出すコマンド
asdf install <tool> [version]
: バイナリへのShimを初期作成します。asdf reshim <tool> <version>
: バイナリへのShimを再作成します。
asdfからの呼び出しシグネチャ
"${plugin_path}/bin/list-bin-paths"
bin/exec-env
説明
ツールのバイナリのShimを実行する前に環境を準備します。
スクリプトで使用できる環境変数
ASDF_INSTALL_TYPE
:version
またはref
です。ASDF_INSTALL_VERSION
:ASDF_INSTALL_TYPE=version
の場合、バージョンのフルナンバーです。ASDF_INSTALL_TYPE=ref
の場合、Gitのref (tag/commit/branch)です。
ASDF_INSTALL_PATH
: ツールがインストール されている 場所、またはインストール されるべき 場所へのパスです。
このスクリプトを呼び出すコマンド
asdf which <command>
: 実行ファイルのパスを表示します。asdf exec <command> [args...]
: 現在のバージョンでShimコマンドを実行します。asdf env <command> [util]
: Shimコマンドの実行時に使用される環境において、util(デフォルト:env
)を実行します。
asdfからの呼び出しシグネチャ
"${plugin_path}/bin/exec-env"
bin/exec-path
ツールの特定バージョンの実行ファイルパスを取得します。 実行ファイルへの相対パスを文字列で出力する必要があります。 これにより、プラグインはShimで指定された実行ファイルパスを条件付きで上書きして返すか、 そうでなければ、Shimで指定されたデフォルトのパスを返すことができます。
説明
ツールの特定バージョンの実行ファイルパスを取得します。
実装内容
- 実行ファイルへの相対パスを文字列で出力する必要があります。
- Shimで指定された実行ファイルパスを条件付きで上書きして返すか、そうでなければ、Shimで指定されたデフォルトのパスを返してください。
Usage:
plugin/bin/exec-path <install-path> <command> <executable-path>
Example Call:
~/.asdf/plugins/foo/bin/exec-path "~/.asdf/installs/foo/1.0" "foo" "bin/foo"
Output:
bin/foox
スクリプトで使用できる環境変数
ASDF_INSTALL_TYPE
:version
またはref
です。ASDF_INSTALL_VERSION
:ASDF_INSTALL_TYPE=version
の場合、バージョンのフルナンバーです。ASDF_INSTALL_TYPE=ref
の場合、Gitのref (tag/commit/branch)です。
ASDF_INSTALL_PATH
: ツールがインストール されている 場所、またはインストール されるべき 場所へのパスです。
このスクリプトを呼び出すコマンド
asdf which <command>
: 実行ファイルのパスを表示します。asdf exec <command> [args...]
: 現在のバージョンでShimコマンドを実行します。asdf env <command> [util]
: Shimコマンドの実行時に使用される環境において、util(デフォルト:env
)を実行します。
asdfからの呼び出しシグネチャ
"${plugin_path}/bin/exec-path" "$install_path" "$cmd" "$relative_path"
bin/uninstall
説明
ツールの特定バージョンをアンインストールします。
出力フォーマット
ユーザへの出力は、stdout
またはstderr
へ適切に送信してください。後続のコア実行によってこれらの出力が読み取られることはありません。
スクリプトで使用できる環境変数
このスクリプトに環境変数は提供されません。
このスクリプトを呼び出すコマンド
asdf list all <name> <version>
asdf uninstall nodejs 18.15.0
: nodejsのバージョン18.15.0
をアンインストールし、npm i -g
でグローバルにインストールしたものを含むすべてのShimを削除します。
asdfからの呼び出しシグネチャ
引数はありません。
"${plugin_path}/bin/uninstall"
bin/list-legacy-filenames
説明
ツールのバージョンを決定するために使用されるレガシー構成ファイルのリストを出力します。
実装内容
- スペース区切りのファイル名リストを出力してください。bash
.ruby-version .rvmrc
- この内容は、
"${HOME}"/.asdfrc
内のlegacy_version_file
オプションを有効にしたユーザにのみ適用されます。
スクリプトで使用できる環境変数
ASDF_INSTALL_TYPE
:version
またはref
です。ASDF_INSTALL_VERSION
:ASDF_INSTALL_TYPE=version
の場合、バージョンのフルナンバーです。ASDF_INSTALL_TYPE=ref
の場合、Gitのref (tag/commit/branch)です。
ASDF_INSTALL_PATH
: ツールがインストール されている 場所、またはインストール されるべき 場所へのパスです。
このスクリプトを呼び出すコマンド
ツールのバージョンを読み込むすべてのコマンドから呼び出されます。
asdfからの呼び出しシグネチャ
引数はありません。
"${plugin_path}/bin/list-legacy-filenames"
bin/parse-legacy-file
説明
asdfによって発見されたレガシーファイルをパースして、ツールのバージョンを決定します。JavaScriptのpackage.json
や、Go言語のgo.mod
のようなファイルから、バージョン番号を抽出するのに役立ちます。
実装内容
- このスクリプトが存在しない場合、asdfは単純にレガシーファイルを
cat
してバージョンを決定します。 - 決定論的で、常に正確で同じバージョンを返す必要があります:
- 同じレガシーファイルを解析したら、同じバージョンを返すようにしてください。
- マシンに何がインストールされているか、また、レガシーバージョンが有効で完全かどうかは関係ありません。一部のレガシーファイルのフォーマットは適切でないときもあります。
- 下記のように、バージョン番号を1行で出力してください:bash
1.2.3
スクリプトで使用できる環境変数
このスクリプトが呼び出される前に、環境変数が設定されることはありません。
このスクリプトを呼び出すコマンド
ツールのバージョンを読み込むすべてのコマンドから呼び出されます。
asdfからの呼び出しシグネチャ
このスクリプトは、レガシーファイルの内容を読み込むために、レガシーファイルのパスという1つの引数を受け取ります。
"${plugin_path}/bin/parse-legacy-file" "$file_path"
bin/post-plugin-add
説明
このスクリプトは、asdfのasdf plugin add <tool>
コマンドで、プラグインが 追加 された 後に 呼び出されます。
関連するコマンドフックについても参照してください:
pre_asdf_plugin_add
pre_asdf_plugin_add_${plugin_name}
post_asdf_plugin_add
post_asdf_plugin_add_${plugin_name}
スクリプトで使用できる環境変数
ASDF_PLUGIN_PATH
: プラグインがインストールされている場所へのパスです。ASDF_PLUGIN_SOURCE_URL
: プラグインソースのURLです。ローカルディレクトリパスを指定することもできます。
asdfからの呼び出しシグネチャ
引数はありません。
"${plugin_path}/bin/post-plugin-add"
bin/post-plugin-update
説明
このスクリプトは、asdfのasdf plugin update <tool> [<git-ref>]
コマンドで、 更新 されたプラグインがダウンロードされた 後に 呼び出されます。
関連するコマンドフックについても参照してください:
pre_asdf_plugin_updated
pre_asdf_plugin_updated_${plugin_name}
post_asdf_plugin_updated
post_asdf_plugin_updated_${plugin_name}
スクリプトで使用できる環境変数
ASDF_PLUGIN_PATH
: プラグインがインストールされている場所へのパスです。ASDF_PLUGIN_PREV_REF
: プラグインの以前のgit-refです。ASDF_PLUGIN_POST_REF
: 更新後のプラグインのgit-refです。
asdfからの呼び出しシグネチャ
引数はありません。
"${plugin_path}/bin/post-plugin-update"
bin/pre-plugin-remove
説明
このスクリプトは、asdfのasdf plugin remove <tool>
コマンドで、プラグインが 削除 される 前に 呼び出されます。
関連するコマンドフックについても参照してください:
pre_asdf_plugin_remove
pre_asdf_plugin_remove_${plugin_name}
post_asdf_plugin_remove
post_asdf_plugin_remove_${plugin_name}
スクリプトで使用できる環境変数
ASDF_PLUGIN_PATH
: プラグインがインストールされている場所へのパスです。
asdfからの呼び出しシグネチャ
引数はありません。
"${plugin_path}/bin/pre-plugin-remove"
asdf CLIの拡張コマンド 高度
プラグイン名をサブコマンドとして使用し、 asdfコマンドラインインターフェースを通して呼び出すことのできるlib/commands/command*.bash
スクリプトまたは実行ファイルを用意することで、 新しいasdfコマンドを定義することができます。
例えば、foo
というプラグインがあるとすると:
foo/
lib/commands/
command.bash
command-bat.bash
command-bat-man.bash
command-help.bash
ユーザは下記コマンドが実行できるようになります:
$ asdf foo # same as running `$ASDF_DATA_DIR/plugins/foo/lib/commands/command.bash`
$ asdf foo bar # same as running `$ASDF_DATA_DIR/plugins/foo/lib/commands/command.bash bar`
$ asdf foo help # same as running `$ASDF_DATA_DIR/plugins/foo/lib/commands/command-help.bash`
$ asdf foo bat man # same as running `$ASDF_DATA_DIR/plugins/foo/lib/commands/command-bat-man.bash`
$ asdf foo bat baz # same as running `$ASDF_DATA_DIR/plugins/foo/lib/commands/command-bat.bash baz`
プラグイン開発者はこの機能を使って、ツールに関連するユーティリティを提供したり、 asdf自体のコマンド拡張プラグインを作成したりすることができます。
実行可能ビット(executable bit)が付与されている場合、 asdfの実行に代わって、当該スクリプトが実行されます。
実行可能ビット(executable bit)が付与されていない場合、asdfは当該スクリプトをBashスクリプトとしてsourceします。
$ASDF_CMD_FILE
環境変数は、ソースとなるファイルのフルパスに解決されます。
haxe
は、 この機能使ったプラグインの素晴らしい例です。 このプラグインは、asdf haxe neko-dylibs-link
を提供しており、 Haxeの実行ファイルが実行ディレクトリから相対的に動的ライブラリを見つけようとしてしまう問題を修正します。
プラグインのREADMEには、asdf拡張コマンドに関することを必ず記載するようにしてください。
カスタムShimテンプレート 高度
警告
どうしても必要な場合にのみ使用してください。
asdfでは、カスタムShimテンプレートを使用することができます。 foo
という実行ファイルに対して、プラグイン内にshims/foo
ファイルが存在すれば、 asdfは標準Shimテンプレートを使用する代わりに、そのファイルをコピーします。
この機能は賢く使う必要があります。
asdfコアチームが把握している限り、 この機能は公式プラグインであるElixirプラグインでのみ使用されています。 実行ファイルは、実行ファイルであると同時に、Elixirファイルとしても読み込まれます。 そのため、標準的なBashのShimを使用できないのです。
テスト
asdfでは、プラグインをテストするためのplugin-test
コマンドを用意しており、下記のように使用できます:
asdf plugin test <plugin_name> <plugin_url> [--asdf-tool-version <version>] [--asdf-plugin-gitref <git_ref>] [test_command...]
<plugin_name>
と<plugin_url>
は必須です。- オプションで
[--asdf-tool-version <version>]
を指定すると、そのバージョンのツールがインストールされます。 デフォルトは、asdf latest <plugin-name>
です。 - オプションで
[--asdf-plugin-gitref <git_ref>]
を指定すると、 そのコミット/ブランチ/タグでプラグイン自体をチェックアウトします。 これは、プラグインのCIにおいて、プルリクエストをテストする際に便利です。 - オプションの
[test_command...]
パラメータは、インストールしたツールが正しく動作するかを確認するために実行するコマンドです。 通常は、<tool> --version
または<tool> --help
となります。 例えば、NodeJSプラグインをテストするときは、次のように実行します:shell# asdf plugin test <plugin_name> <plugin_url> [test_command] asdf plugin test nodejs https://github.com/asdf-vm/asdf-nodejs.git node --version
備考
LinuxとmacOSの両方のCI環境でテストすることを推奨します。
GitHub Action
asdf-vm/actionsリポジトリでは、 GitHub上でホストされているプラグインをテストするためのGitHub Actionを提供しています。 `.github/workflows/test.yamlのActionsワークフローの例は以下のとおりです:
name: Test
on:
push:
branches:
- main
pull_request:
jobs:
plugin_test:
name: asdf plugin test
strategy:
matrix:
os:
- ubuntu-latest
- macos-latest
runs-on: ${{ matrix.os }}
steps:
- name: asdf_plugin_test
uses: asdf-vm/actions/plugin-test@v2
with:
command: "<MY_TOOL> --version"
TravisCI 構成設定
以下は、.travis.yml
ファイルの例です。必要に応じてカスタマイズしてください:
language: c
script: asdf plugin test <MY_TOOL> $TRAVIS_BUILD_DIR '<MY_TOOL> --version'
before_script:
- git clone https://github.com/asdf-vm/asdf.git asdf
- . asdf/asdf.sh
os:
- linux
- osx
備考
他のCIを使用する場合、 プラグインの場所への相対パスを渡す必要がある場合があります:
asdf plugin test <tool_name> <path> '<tool_command> --version'
APIレート制限
bin/list-all
やbin/latest-stable
のように、コマンドが外部APIへのアクセスに依存している場合、 自動テスト中にレート制限が発生することがあります。 これを軽減するため、環境変数経由で認証トークンを提供するコードパスがあることを確認してください。 以下に例を示します:
cmd="curl --silent"
if [ -n "$GITHUB_API_TOKEN" ]; then
cmd="$cmd -H 'Authorization: token $GITHUB_API_TOKEN'"
fi
cmd="$cmd $releases_path"
GITHUB_API_TOKEN
GITHUB_API_TOKEN
を利用する際は、 まず、 public_repo
アクセスのみをもつ新しいパーソナルトークンを作成してください。
次に、このトークンをCIパイプライン環境変数に追加してください。
警告
認証トークンをコードリポジトリで公開してはいけません。
プラグインショートネームインデックス
ヒント
推奨されるプラグインのインストール方法は、URLをもとに直接インストールする方法です:
# asdf plugin add <name> <git_url>
asdf plugin add nodejs https://github.com/asdf-vm/asdf-nodejs
asdfの各種コマンドでgit_url
が指定されなかった場合、 asdfは正確なgit_url
を決定するために、 ショートネームインデックスリポジトリを使用します。
このリポジトリの指示に従うことで、 あなたが作成したプラグインを、 ショートネームインデックスに追加することができます。